リサイクル市

4回目のリサイクル市を開催

品物の数々 四月六日(金)、七日(土)に東京大学駒場キャンパスで、「駒場リサイクル市2000」が開催された。リサイクル市は、年度末に引越しをする本郷進学生や卒業生から不要になった家具・家電製品を無償で引き取り、駒場キャンパスに入学してくる新入生を対象に経費のみで譲るという企画だ。この企画の狙いは、粗大ゴミとして処分する家具・家電を減らす不要品活用のルートをつくり、リサイクルを促進させることと、利用者にリサイクルへの関心を高めてもらうことだ。企画者は現在のリサイクルの状況を知るため、リサイクルショップに話を聞きに見学に行くなどした。

申し込みの様子 リサイクル市当日は新入生対象の学部ガイダンスとサークルオリエンテーションが行われる日で、多くの新入生がリサイクル市に訪れた。雨が心配されたが、おおむね晴れており、屋外の広場に物品を並べ、販売の受付を行った。全部で申し込み件数は459件で、最も人気のあった物品はビデオつきテレビだった。当日は物品の申し込みのみで、後日抽選、引き取りを行った。

 当日は物品の申し込みに加えて、リサイクルの紹介として、リサイクルショップなどの情報を掲載した冊子を配布した。リサイクル市責任者田中佑(文科一類二年)、副責任者大林潔(文科三類二年)は「多くの新入生が来てくれてよかった。」と話していた。

家具のデポジット制を導入

品物の流れ また、リサイクル市は今年で4回目となるが、今回は七点の家具を対象に「デポジット制」を導入するという初めての試みを行った。この制度は、今年のリサイクル市で家具を購入した新入生が、購入後二年後まで使い続けているか、リサイクルショップなどで再利用に回したことが証明された場合、販売価格に上乗せされた千〜二千円のデポジット金を返却するというものだ。これは、「物を大切にする人が得をする」システムをつくり、物品を大切に使用し、処分時にそのまま廃棄するのではなく、何らかの形で再々利用に供することを、利用者に促すことが目的だ。

 この制度は、前回1999年のリサイクル市後の反省から発案されたものである。

 これまでは、リサイクル市の目的とする利用者のリサイクルへの意識向上の方法として行われたのは、リサイクルショップの紹介の冊子を渡すことくらいで、モラルに呼びかけているだけで不充分あるとの反省がなされた。意識向上という目的をより積極的に達成する方法として、リサイクル市自体が利用者の意識向上を必然とするようなシステムを持つことが必要だと考えられたのである。

 つまり、制度的に利用者の意識や行動変化を促すというわけだ。利用者が自然とリサイクルを行うようになるシステムとして考えられたのが、「物を大切にする人が得をする」家具のデポジット制なのである。

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