リサイクルに関する勉強会

 10月以降、三四郎全体会の様子が少し変わってきた。活動の「報告」に加え、「勉強会」がスタートしたのである。現在のテーマは「PETボトルのリサイクル」。まだ数回行なったに過ぎないが、(1)特徴(ただの勉強会ではない!)、(2)理念(学習と行動の実現!)について1年生の白取耕一郎君に話を聞いた。

ただの勉強会じゃない!
     〜「ディスカッション」による付加価値〜

 通常、勉強会では報告者(1人)があるトピックを調べて発表する。しかし、この勉強会は違う。「何人か」であるテーマのいくつかの論点を分担して調べ、「互いに発表」する。(1)複数メンバーで分担して調べ合うことで多くの人に勉強会に積極的に取り組んでもらい、さらに(2)お互いに発表することで共通認識を作るのである。最終的に「密度の濃いディスカッションがしたい」と意欲を燃やす。「ただ発表を聞いて終わりでは、本を読んで終わらせるのと一緒です。一人でやるのと変わりません。やっぱりメンバーでディスカッションをして様々な意見に触れたいし、議論を通じて『三四郎の意見』みたいなのが出てくるかもしれない。面白いトピックなら調査にも発展させられるでしょう」。ディスカッションを通じて付加価値を高めていこうと必死だ。

 しかし、現実は思い通りにいかない。白取君は現状を分析してくれた。「なかなかうまくディスカッションできません。意見交換がそれほど活発にならないのです。2つの理由があると思います。第一に、そもそもメンバー全員の関心がPETボトルのリサイクルに強く向いているわけではありません。ただ、メンバーの関心が多様なのは当然。その中でどううまくやっていくかですよね。第二に、事前の準備が不十分です。僕はもっと時間を割いて準備しなきゃ!」。

 しかし、しっかりとした考え、意欲があれば、きっと2年生達のサポートの下、うまくディスカッションできるに違いない。

 そこで次に「そもそもなぜ勉強会を始めたのか」について聞いた。

「学習と行動」の実現に向けて

 白取君は勉強会の意義についてこう語る。「『学習と行動』というのは素晴らしい考え方だと思います。三四郎の活動は『行動』部分が多く、それ自体すごいことですが、その『行動』が果たして本当に正しいのか、疑問に思うことがあります。今調べているPETボトルのリサイクルにしても、わざわざリサイクルすると逆に環境負荷が高くなるという人もいますよね。」

 行動するにしても、何となく漂っている「リサイクルすればいいじゃん」というブームにただ乗りするのではなく、しっかりした知識・考えに裏打ちされたことに取り組みたい、その裏打ちを勉強会でしたい、という考えが勉強会のきっかけである。そして、このことは白取君の何気ない一言に凝縮されている。「まず素朴な疑問を追及していきたい! これって行動を支えることになるでしょ!」

 今後彼らが勉強会を通じて何を得るのか、三四郎のほかの活動にどんな好影響を与えてくれるのか、楽しみである。

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