エコラベルとは

エコラベルとは、商品が環境に配慮したものであることを示すラベルの総称である。エコラベルは、環境配慮を心がける消費者にとっては商品選択における重要な手がかりであり、環境意識の薄い消費者に対しては動機づけの効果をもたらすものである。

 ISO によってエコラベルは3 タイプに分類されている。

タイプTは第三者実施機関によって運営される第三者認証(ISO 14024)。製品のライフサイクルに配慮し、あらかじめ設定された複数の基準により第三者が認証する任意参加の環境ラベル制度で、日本ではエコマークがこれにあたる。

タイプUは自己宣言によるもの( ISO14021)。事業者自身が製品やサービスへの配慮を主張するもの。虚偽でないこと、有意性があることなどのガイドラインがもうけられている。日本ではNEC や日立製作所などが独自のマークを持っている。

タイプVは環境情報表示(TR 14025)。あらかじめ設定された環境指標に基づき、製品の供給者により提供される製品のライフサイクルにわたる環境情報で、環境に対する負荷を、LCA 手法により定量的データとして公開するものである。

現在の問題は、環境問題に対する消費者意識の高まりに伴って環境ラベルの氾濫が起こってきたこと。商品選択のための情報が増える反面、消費者から見れば、かえって判断に迷ってしまう状態だ。ラベルの明確な住み分けや分かりやすい情報の表示方法、認知度や信頼度のいっそうの向上が求められる。

以下はエコマークについてとりあげる。

エコマークは日本唯一の第三者認証ラベルで(財)日本環境協会が認定する。1989 年に7 類型265 商品からスタート。2001 年10 月31 日現在で文房具などを中心に69 類型、4947 商品を認定している。環境保全を支援する商品開発の促進を目的として「私たちの手で、地球を、環境を守ろう」という気持ちを表した、環境保全に役立つ商品につけられたシンボルマークである。

エコマーク(財)日本環境協会エコマーク事務局の小林道雄認証課長のお話では
「同等の商品の中でも非常に環境への配慮が優れていて、まだ30%も普及していないものにマークをつけ、普及拡大を図るのが、エコマークの使命だと思っています」
とのこと。また、
「消費者意識調査によると、“まず価格、品質で検討”という人の割合はいまだに高い。特に、20 代、30 代の若い人達にはその傾向が強くなる。逆に50 代、60 代になると“まず環境ありき”で、多少高くてもという考 えが増えている。若い層を考慮して価格を下げるためにも、エコマーク商品の販売個数を増やすことが必要なんです。」
とのことであった。

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