環境の世紀IX  [HOME] > [教官紹介] > 住 明正

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住 明正


氏名

住 明正 (すみ あきまさ)

所属

東京大学気候システム研究センター

講義内容のイントロダクション

 今まで人間は、自然は無限であると考え、自らの欲望を最大限実現しようと努力してきた。しかしながら、現在では、この最大化の結果として,色々な問題が生じている。
 歴史を眺めてみても、気候変動のストレスが、民族大移動や社会革命を引き起こした例が多い。現在の地球温暖化問題や地球環境問題は、後世から見れば,大きな時代の変革期と考えられよう。地球という枠組を意識した、新たな個人の欲望の最適化の道が求められているといえよう。その時に,科学的な知識が不可欠であることが昔と変わった点である。


参考文献

『地球温暖化の真実』住明正(ウエッジ選書)
『地球システム科学』岩波講座 地球惑星科学 第二巻(岩波書店)
『大気環境の変化』岩波講座 地球環境学 第三巻(岩波書店)
『環境学入門』武内和彦・住明正・植田(岩波書店)


講義までに考えてきてほしいこと

 経済と環境の問題を考えてください。
50年代に、核戦争による地球破滅への恐れが世界の人の関心事であった時、何ともいえない不安から実存主義などが生まれてきた。今日、地球環境問題などが若い世代に、また、不安をもたらしている。所詮、将来はわからない、として刹那的な対応に走るのか、否か、良く考えてもらいたい。不安に如何に対処するか?それが、理性の問題であろう。


人生において大きな影響を与えた書物

 石川啄木の『ローマ字日記』を挙げましょう。そこに書かれてある、絶望感・虚無感は、なぜか、心を打つものがあります。また、「呼子と口笛」の中の歌にも、大逆事件を受けて詠んだ歌があります。何はともあれ、心を揺さぶられる本です。
 それと、全部は詠みませんでしたが、黒田寛一の『ヘーゲルとマルクス』の序文は、印象的です。命が,後何年も無いと宣告された黒田青年が、思いをかけて、先人の論文を引用しながら書いた、若さあふれる文章です(後年の黒田の文章とは大きく異なります)。
 ともあれ、若さとは純情のことですから、知・情・意のうちの情を涵養して下さい。しかし、このことが、伝統的な「情」の世界に埋没しないようにしてください。あくまでも、理に裏打ちされた情が必要です。


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