堆肥化プロジェクト活動紹介
堆肥化プロジェクトとは、駒場キャンパスの落ち葉を堆肥化して有効利用することを目指すプロジェクトである。
プロジェクト責任者の山崎翔子さん(14期:理科1類2年)にインタビューを行ったところ、堆肥化プロジェクトが、自然と触れ合える魅力的な活動であることが伝わってきた。さらに、駒場キャンパスに大量に発生する落ち葉を堆肥化することで循環させようという大きな目標に向かって今何が必要かを考え一歩一歩着実に進んでいる試みであることが窺えた。
普段の活動
堆肥化プロジェクトとは、駒場キャンパス(以下、「キャンパス」)内に大量に発生する落ち葉をごみ袋に入れてただ捨てるのではなくなんとか循環できるように出来ないか、というアイディアのもと、キャンパス内の落ち葉を収集し適切に管理することで、堆肥(「落ち葉堆肥」という)として利用できるようにすることを目的としたプロジェクトである。
堆肥化プロジェクトの目指すもの
キャンパス内に大量に発生する落ち葉の循環という目標のために、今年堆肥化プロジェクトが取り組んでいることは2つある。
1つめの取り組みは、「イチョウの堆肥化実験」である。秋には見事な黄葉を見せるキャンパスのイチョウ並木から発生する落ち葉の量は膨大である。キャンパス内に発生する落ち葉の循環を目指すのであれば、このイチョウの落ち葉の堆肥化を避けて通ることはできない。「イチョウ並木の落ち葉を全部循環できたらいいなあ」と山崎さんは言う。
しかし一般には、「イチョウは堆肥化に向かない」と言われている。この取り組みの目的は、その真偽を試してみることである。去年イチョウの落ち葉を他の落ち葉に少し混ぜて堆肥化を行ったところ、成分分析の結果イチョウなしの場合と比べてあまり違いは見られなかった。
今年は極端なケースとして、「イチョウのみ」「その他の落ち葉のみ」の2つの場合を比べてみるとのことだ。もし今年のみの成功を目指すのであれば極端なケースを試すのはベストな手段ではないかもしれない。しかし長期的に考えて、こうしたケースの結果も必要だろうということで、今年はイチョウのみでの作業をすることになったそうである。
堆肥化プロジェクトの魅力堆肥化プロジェクトの魅力は何か、山崎さんに尋ねてみた。「体を動かして落ち葉と触れ合うことで、自然と触れ合えることですね。あと、気軽に参加できることです」と山崎さんは言う。現在切り返しにはプロジェクトメンバーであるないに関わらずたくさんの三四郎メンバーが参加しており、また、新入生も多いときには7人の参加があったそうだ。 また、最近は読売新聞に掲載されたプロジェクトに関する記事を読んでくれた方が切り返しの見学に訪れ、新しい農具をプレゼントしてくれるという嬉しい出来事があり、メンバーの士気もいっそう高まっているそうだ。 微生物に興味があり、農学部か工学部への進学を考えているという山崎さん。インタビューの最後に、なぜプロジェクト責任者になろうと思ったのかを聞いてみた。「好きだからです。堆肥に愛着が…」とのことだった。 壮大な目標を掲げつつ日々駒場の学生を引き付ける堆肥化プロジェクト、今後も目が離せそうにない。 |