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院生アンケート
井原智彦




●分野

[所属]
大学院工学系研究科 地球システム工学専攻 修士課程

[研究室]

大学院工学系研究科 地球システム工学専攻 開発工学研究室(石谷研)
大学院新領域創成科学研究科 環境学専攻 環境システムコース 環境経済システム学研究室(松橋研)
(同一研究室です)

[学部では……]

工学部 システム創成学科 開発工学研究室になるんでしょうか?(学科の後に、○○コース、とか付くのかもしれません)今年度までは、地球システム工学科です。


●研究紹介

[専攻]
エネルギーシステム工学・地球環境問題の対応策評価

[なぜその分野で環境問題をやろうと思ったのか]

社会への反映性を考えて工学を、その中でも興味からシステム分析を選びました。


[関わった研究の内容]

民生部門、特に業務分野の省エネルギーを研究しています。
具体的には、オフィスビルを対象に、応答係数法を用いた動的熱負荷計算およびエネルギー需給計算シミュレーションを行うことで、さまざまな省エネルギー対策(太陽電池や断熱材など)を組み込んだときに、エネルギー自給率やCO2排出量および対策費用がどう変化するかを算出します。技術単体ではなく、システムとして評価するのは、省エネ材同士の省エネ効果の相互作用により、単純に個々の省エネ材の省エネ効果の和にはならないためです。

その計算結果から、どのような組み合わせで省エネ策を施すのが最も効果的であるか、を求め、オフィスビルにとって最適なエネルギーシステムを提案します。

なお、データを詳細に測定している国立環境研究所エコオフィス区域をモデル化することで、実測値と計算値の比較によるシミュレーションモデルの検証も行っています。


[環境問題の中でのその研究の位置づけ]

石油ショック以来、省エネを進めてきた産業部門に対して、民生・運輸両部門は、ほとんど省エネが進んでいません。しかし、COP3の目標通り、CO2排出量を削減するには、両部門での取り組みも必要です。
ただ、民生部門は、産業部門と異なり、官庁の指導の下に省エネを導入させるのは困難です。そこで効果的に技術を導入することで、省エネコストをより低く(できれば負に)する必要があるのですが、導入する技術の研究は行われていても、技術システムの研究は行われていません。本研究は、そこに位置づけられます。なお、この分野は、最近、ESCO (Energy Service Company)という形態で、ビジネスが立ち上がろうとしているところです。