学生ディベート 2030 年はごみゼロ社会か?

「2030 年はごみゼロ社会か?
          -- 学生ディベート」
     2002 年11 月9 日13:30 〜 17:00
於:弁護士会館講堂クレオ(東京千・代田区)
主催:日本弁護士連合会
参加学生:東京大学・千葉大学・青山学院大学
        【記者:野田悠(10 期)

シンポジウムの趣旨

シンポジウムの様子2 0 0 2 年、環境省が作成した循環型社会白書・平成1 4 年版には循環型社会へのシナリオが提示されていた。A . 技術開発推進型シナリオ、B . ライフスタイル変革型シナリオ、C . 環境産業発展型シナリオの3 つである。

 それぞれのシナリオを3 つの学生グループがひとつずつ担当し、互いに学生ディベートとして意見を戦わせ、それをもとに循環型社会に関する考えを深める。これが今回、日本弁護士連合会が主催したシンポジウムの趣旨である。

環境三四郎から向江さんが参加

大量消費を保ちながら環境に配慮するために静脈産業に注目するシナリオAは東京大学の学生2 人が担当した。環境三四郎の向江拓郎さん(7 期:総合文化研究科修士1年)がその一人。地産地消や環境教育による価値観の変革を目指すシナリオBは青山学院大学法学部平松ゼミ(平松紘)の学生3 人が担当し、リースといったサービスの提供を重視する脱物質化経済を理想とするシナリオCは千葉大学倉阪ゼミ(倉阪秀史)の学生3 人が担当した。ちなみに、東京大学のみが教官の指導を受けずに準備してきた形であった。

ディベートの詳細

 「現実にはどれかひとつを選ぶのではなくこの3 つをミックスしたものを実行していかねばならない」という結論が最初から見えてしまった点が多少残念だった。

 しかしシナリオB の主張する地産地消(生産と消費が比較的狭い範囲で完結すること。地元で作られたものをその地元や近郊で消費する。)に対しての「山梨県でもカニ食べたい」という反論や、シナリオC のリース・レンタルの構造に対する「車などについては、所有するということで満足を得るのではないか」といった意見など、普段の生活感覚を大切にした学生ならではのユニークな対話がなされたことが一番注目すべきで、有意義だった。

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