5.所沢の産業廃棄物見学


・目的
・実地記録
 <くぬぎ山&産廃処理業者>
 
<ごみ山>
・資料
・リンク

地図(右上のサテライトで衛星画像)


目的:
所沢のダイオキシン問題として、一時期はマスコミ等で大きく騒がれた地域において、今なお存在するごみ山の問題について、現地を見ながら“埼玉西部土と水と空気を守る会”(以下NPO)の方々から直接お話を聞いて、その実情・問題を知る。地域のNPOの人々の熱心な取り組みを学ぶ。




実地記録:


<くぬぎ山&産廃処理業者>

農家にて簡単な説明・自己紹介。私達環境三四郎7人と東京経済大学の磯野先生(毎年ゼミの受講生つれてきてるらしい。すごい。)生徒3人、NPOの方3人ぷらすその子供(写真係してくれてました。)


いざ出発!くぬぎ山へ。農家の裏手がいきなりくぬぎ山(の一部)。一歩足を踏み入れればとてもきれいな山で、落ち葉の堆肥化してました。間伐もされた手入れの行き届いたところでした。しかし、本当の山に踏み込んだときのさわやかさに欠けると感じたのはわたしだけでしょうか・・・。


そこを抜けると、環境に優しいことをアピールしまくりな石坂産業(中間処理業者。ISO14001取得…らしい。)を発見。一面緑の壁にかこまれ、かなり怪しい。(緑の壁は、防塵・防音らしいが、地元には嫌われている。)NPOの方々のアツい説明(批判)を受けつつ、同じような中間処理業者を歩いて見学。一時期はピンクの水(!?)が出ていたところもあったが、働きかけの成果があり、現在は少しましになったらしい。しか!!!今でも空気はよどんでます。普通に息をして会話ができるだけで、進歩らしいですが。

廃棄された焼却施設↓               木材をチップ化しているところ↓
   


途中、破砕場と雑木林(くぬぎ山)の境目に立ったとき、ふと前後を見てみてドキッとした。前はいきなり自然が広がり、後ろはいかにも公害をおこしそうなよどんだ雰囲気だった。なんとも言えない怖さを感じた・・・



一周して農家に到着。午前の部終了。車でお昼を食べに行きました♪


<ごみ山>

おいしいおそばを食べた後は、午後参加組と合流して、ごみ山見学にGO!直接説明を受けるために分かれて車に乗り込みます。


昔の話(戦中!!から)から最近の話までいろんなことを伺いながら、車の中から見学。やはり、廃棄物の一時保管は悪臭を伴い、近くの倉庫で食品の保管を断られたところもあるのだとか。


そして、このあたりは、な・な・なんと、
”トトロ”の生まれ故郷(のすぐ近く)なのです!!!トトロの森をぜひ守りたいですね☆


そうこうするうちに、一つ目のポイント“常陸(ひたち)”のごみ山に到着。少し奥まったところの川沿いにあるのですが、近くには、学校も老人ホームもあります。また、そこに続く道は公道らしいのですが、処理場の一部のように扱われ砂山がありました。処理業者が公道を塞いでいるのはいつものことのようで、おじさんのクラクションの鳴らし方には慣れがあり。。。とても細い道をぬけ車から降りると、川の対岸には巨大なごみ山が!!壁が壊れて川に落ちていきそうなほどでしたが、業者いわくあくまで「一時保管」だそうで、行政もあまり動かず。

常陸のごみ山↓



再度車に乗り込んで、次なる地へ。途中で伺った話では、行政はあまり動いてくれないが、こういったツアーに自ら参加する議員さんとかもいるらしい。次は、過去に火災を起こしたごみ山に。ごみ山は、中で酸化反応とかを起こして発熱するらしい(60℃になったり)。それなのに、行政の土壌成分調査はそのごみ山の場所じゃなくて、遠くに見えてる鉄塔の下くらいをやったらしい。なんでそんなにごまかすのだろう。


そして、ついに最大のごみ山に!というか、もはや山です。積み上げられたごみに風が土や種を運び芽が出て、樹が生え山になり。。。ここまでになるのに何年かかったのか。だって、すこしごみがみえてるところは、ごみ山に樹が生えてるんじゃなく、山にごみが捨てられているように見えましたから。。。そして、誰ともなくでた、ここまでくるとむしろこのままでいいのではないかという発言に、ある人が一言。「でも、こっちの山(ごみ山)からは、鳥の声がしない。」・・・・・。鳥の声もなく、生物の気配が消え、硫黄の臭いが漂う山。想像するだけで恐ろしい。これが人間の作り出してしまう未来なのかと考えさせられる。現に、近くの小学校からの写真には自然の一部としてこの山が堂々と写っているらしい。また、市もこれ(ごみ山)を“負のモニュメント”にしようかなどと言っているらしい。人体、自然界に悪影響を及ぼすモニュメント。。。

ごみ山じゃなくて、もはや山?



この山を見てそんなこと言える人が怖い。しかし、やはり私たちの普段の生活もこのごみ山の一部かもしれない。こんな山を作ってしまう根本的なところから変えていかないと、もしこの山がなくなってもまたどこかで同じことが起こってしまうと思った。実際、ごみはどんどん増えているわけで、所沢から消えれば終わりではないのだから・・・。


それぞれの胸におおきな思いを抱いて一同車に乗り込み公民館へ。道中、おじさんも「ごみ山を処理しろと言っているがそれをどうすべきかわからない。どこかが処理をしなくてはならなから。もしかすると、今までに減ったごみ山もどこかで新たな山になっているのかもしれない。」と悲しそうにおっしゃっていた。



公民館にて意見交換会。過去の写真や活動報告書なども見せていただきながら、補足の説明、今日の感想や思ったことをみんなで話しました。


参加者全員にとって、とても考えさせられる一日でした。




資料:

@.廃棄物について

A.NPOについて

B.雑木林について



リンク:埼玉西部土と水と空気を守る会

    石坂産業

     公益財団法人 トトロのふるさと基金




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