駒場祭エコプロジェクト2005

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活動紹介

銀杏並木が黄色く染まるころ、駒場キャンパス全体が活気に満ち溢れる3日間がある。その3(4)日間に懸けるプロジェクトが、そうエコプロジェクトである。
いまは、静けさを取り戻してしまったキャンパスのなかで、あらためてこの一年を振り返ってもらった。
エコプロジェクトといえば、駒場祭での環境対策を担う三四郎の定番ともいえるプロジェクトのひとつ。
今年で早9年目を迎えることになったが、まだまだ進化を続けているエコプロジェクトについて、プロジェクト責任者の宮森映理子さん(理科U類2年、12期)と、今年がはじめての駒場祭となった小山美生(理科T類1年、13期)さん、小川和孝さん(理科T類1年、13期)に話を聞いた。【文責:福吉隆行(11期)】

今年も進化した駒場祭

ゴミ箱

 駒場祭にはじめて訪れたひとがまず驚くのは、そのごみ分別の徹底ぶりだろう。この2005年度では昨年までの11種類のごみ分別にさらに「生ごみ」の分別が加わった。これにより、これまで可燃ごみとして捨てられていた生ごみを堆肥化することに見事に成功したのである。
 また、駒場祭で一際、訪れたひとの目を引くのが噴水広場のエコブースだろう。「今年の駒場祭では外とのつながりを強く意識しました。」そう語るのは宮森さん。2005年のエコブースは、装飾など細部にわたってとてもきれいに作り上げられていたのが印象的であった。それも、しっかりと外側を見据えた意識の表れなのだろう。エコブースは、環境対策に関する展示、お世話になっている「駒場リサイクルの会」の生ごみ堆肥化に関する展示に加え、体験型の牛乳パック紙すき・廃油キャンドルと盛りだくさんの内容だった。
 それに加えて、2005年の新しい取り組みとして、「エコツアー」や「エコラリー」といった、いうなれば駒場祭全体を巻き込むようなイベントもおこなっていた。「エコツアー」は、駒場祭の環境対策の内容を伝えながらキャンパスをめぐるもので、毎年多くの他の大学の方も見学にやってくる駒場祭においては、環境対策に興味のある多くの人にとても有意義なものとなったようだ。また、「エコラリー」は、環境にやさしいエコ企画をめぐりスタンプを集めてくると、景品をもらうことができるというものだ。これも多くの参加者があり、好評を博していた。
 ただ駒場祭の環境負荷を減らすだけではない環境対策覧。エコブースやイベントは、まさに来場者や参加している学生など、外とのつながりを認識した上での駒場祭におけるエコプロジェクトのありかたを示しているのだろう。

一年を振り返って、そして来年へ

エコマちゃん

 無事に成功のうちに終わった駒場祭。しかし、その三日間の陰には、一年にわたるエコプロジェクトの活動があったことを見逃すことはできないだろう。
 「今年も最初からすべてが順風満帆だったわけではない」と宮森さんは振り返る。最初は少なかったプロジェクトメンバーにやきもきしながらも、ミーティングの位置づけなどを考えながら進めていった。そのうちに次第に参加するメンバーも増えていき、そのことによって、エコブースなどの力を注ぐべきところに集中できたのだろうと振り返る。
 一年生の目から見て、今年の駒場祭はどう映ったのだろうか。「最初は責任感のようなものから、エコプロをやってみようかと考えていました。」そう語るのは、実務的な部分を大きく担うごみ班長を務めあげた小川さん。「最初はごみ分別が楽しいなんて、まさかと思ってました。でも、本当にみんなとやっていたら、楽しかった(笑)」
 また、パンフレットを担当した小山さんは、はじめての経験が多かったなかでパンフレットを作ったときのエピソードなどを話してくれた。「他のメンバーとも仲良くなりながら、思ったよりもずっと楽しくやれました。」と小山さん。
 二人とも、大変な仕事量もあるなか、駒場祭をとても楽しみながらやっていたという印象であった。
「プロ責(プロジェクト責任者)になったばかりのころは、なにもかも自分でやらなければと思っていました。でも、進めていくうちにみんながいつも助けてくれた。終わってみれば、多くのみんなの支えがあってやってこれたんだと思います。」
 宮森さんは満面の笑みで語る。筆者の個人的な感覚ではあるが、彼女自身が一年を経て、とても頼れるプロジェクト責任者に成長したという印象を強く受けた。
 きっとこのようにしてエコプロジェクトはこれからも絶え間なく成長し続いていくのだろう。来年の駒場祭もまた、一年積み上げてきたものがどのように発揮されるのか、大いに楽しみにしている。

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