2009年度駒場小学校

第1回(2009年5月21日)

駒場小学校で09年度1回目の授業を5月21日に行いました。昨年と同じく4年生を対象に1年間のプログラムで実施予定です。


授業のねらい

テーマ「ビオトープを楽しもう」

・ビオトープとは何か、その魅力は何かを知る

・ビオトープを楽しむ、感じる


授業内容

パワーポイントで作成したスライドを用いて1コマ45分の授業を行いました。また、事後学習用の観察用シートとワークシートを、先生から子どもたちに配布していただきました。実際にビオトープで観察を行う際や授業参観での発表準備の素材として活用していただけたようです。


反省・感想

ビオトープ・自然に興味を持つ子どもが私たちの予想以上に多く、こうした興味関心をうまく活かした授業を計画していきたいと感じます。より突っ込んだ内容も伝えられるよう私たちも勉強しなくては、と身が引き締まります。

また、子どもたちがメリハリ(賑やかにしてよいところ/静かにするところ)をつけて授業に臨めるように、今後先生方とも協力しながら工夫を凝らしていきたいと思います。現時点ではまだまだ子どもたちが思うままに行動・発言してしまう場面があるので、「伝えるべきポイントをきっちり伝える」ことができるようにするのが今後の課題です。もちろん、その前提としてみずプロメンバー内での「ポイントの共有・明確化」が必要になってくるのでその点も常に意識していくつもりです。


第2回(2009年7月2日)

授業のねらい

テーマ「ビオトープの整備」と「夏の生きもの」

前回授業のワークシートで考えてもらった、ビオトープによびたい生きものが生息できる環境を保つためには整備が必要だということ、さらに具体的な整備の方法を学ぶ。実際に除草や底に落ちた岩を取り除く整備の作業を体験する。

・前回の「春の生きもの」に引き続き「夏の生きもの」を学び観察に役立てる。


授業計画

授業とビオトープでの作業をそれぞれ1コマ(1コマおよそ30分)ずつとし、2つのクラスが1コマごとに交代する。スタッフは授業担当とビオトープ担当とに分担する。


授業実施

1.授業

教室のプロジェクターと事前に準備したスライドを用いて講義した。スタッフは2名つき、1名はスライドの地の文担当、もう1名をキャラクターのセリフ担当とした。スライドは、これまでの授業を参考に、アニメーション、イラストを多用し、クイズを出題するなど児童が楽しんで学べる努力をした。スライドの内容は、まずどうしてビオトープに手入れが必要なのかを説明し、次に具体的な整備の方法を水の話、草の話、土や石の話に分けて紹介した。最後にクイズ形式で、ビオトープのいろいろなところで隠れている、夏の生きものの紹介をした。

2.観察


反省・今後の注意

スライドの地の文章とセリフとの役割分担は、掛け合いでまごつくところがあった。しかし発表者に、スライドの内容外の詳しい説明をする余裕を生むことができ、効果的であった。アニメーションなどの努力の結果か、整備という児童にとっては、ともすれば退屈なテーマの授業であっても、真剣に聞いてくれていた。ただスライド発表の時間配分に問題があった。もともと30分での発表を予定したが約20分で終了してしまった。今回はビオトープの観察も、雨のために短時間であったので、児童に空白の時間をほとんど作らずに済んだが、今後ペース配分に十分注意して、さらにアドリブがきくようにしていかなければならない。また夏の生きもののクイズは大人気だったが難易度設定の難しさが感じられた。1、2問目は児童にとって簡単すぎるようですぐに答えが出てしまった。一方3問目は難しすぎて、2クラスとも正解者が出なかった。正解はルリタテハと聞いても、多くの児童は知らないようであった。何人かが「あ~、知っていたのに」と言っていたのには驚かされた。児童の知識がどの程度のもので、ばらつきはどれほどなのかを知ることはなかなか難しいが、より良い授業を展開するために何か手段を検討したい。


第3回(2010年3月17日)

駒場小学校で09年度3回目の授業を3月17日に行いました。前回の授業から間が空いてしまったので、一年のまとめとしての意味合いをあまり含めませんでした。また、駒場野公園の自然観察舎の方にご協力いただきました。


テーマ

「早春の生き物を観察しよう」


ねらい

・駒場野公園で自然観察舎の方に指導頂きながら、雑木林と田んぼで生き物観察

・生きものが住んでいる場所に注意し、駒場小学校ビオトープとの比較をするきっかけにする


授業内容

各観察場所15~20分、ほぼ計画通りの時間配分で観察をすすめました。特に、生きものと同じように小さくなる・裏を見る、という2点に注目して観察を行なってもらいました。雑木林・田んぼで合計6種類まで記入できるワークシートを事前に配布し、記録してもらいました。

三四郎メンバー5人+ロドリゲスの見学者1人だったので、3人ずつに分かれて2クラスの児童と観察をしました。学校側からは担任2人・他に3~4人の先生が引率してくださいました。


反省・今後の注意

多くの児童が生き物をみつけることを楽しみ、観察ワークシートへのスケッチにも熱心に取り組んでいました。

しかし、学外に出るということで、移動だけで騒がしくなってしまったように感じられました。また、タイムキーピーングをしていなかったため、最後の観察舎の方にコメントをいただく時間がほとんどなくなってしまったのも反省点です。観察授業はスライド準備などの手間が不要な分手軽に行えるが、事前の打ち合わせが不可欠であることがよくわかりました。3月に今までのまとめとして行う授業としては不向きといえるかもしれません。