高校生ワークショップ

6月24日ワークショップ

2009年6月24日16時〜18時30分に浜頓別高校の生徒8名を対象にワークショップを行いました。今回のワークショップの目的は「8月の本企画に向けて、町の魅力の伝え方を考えてもらうこと」。その時に「町の魅力」とは一見結びつかない恋愛などの例を出してくることで「自分のこと」として考えてもらうことを目指しました。

ワークショップには、学校祭の準備で忙しい中、参加してくれた高校生8名のほか、見学に来てくださったNPO法人クッチャロ湖エコワーカーズの方や先生など4,5名の大人の方にも参加していただきました。

プロジェクト紹介を行うスタッフ江川
プロジェクト紹介を行うスタッフ江川

ワークショップでは、まず最初に私たちやプロジェクトの紹介をした後に、高校生グループと大人グループに分かれて、教室の床に座ってもらって親密感を出せるように努めました。その後、ワークシートを使って以下の二つのことをやってもらいました。

1、「魅力」を伝える相手のことを考えてもらい、「アピールポイント」と「その伝え方」を考えてもらう

具体的には、「運動部のマッチョな男の子」を振り向かせるためには、何を相手にアピールすればいいのか、またそれをどうやって伝えればいいのか、などの例を使って、自分の身近なこととして、考えてもらいました。

グループワークで魅力の伝え方を考えた
グループワークで魅力の伝え方を考えた

2、ある相手に浜頓別の魅力を伝えるための劇を考えてもらう

それぞれのグループに「誰に」「どうなってもらいたいか?」というカードを引いてもらった。そのカードの結果に従い、
Aグループ(高校生)「アラフォーのOL」に「はまとんの名物をブログ記事に書いてもらう」ためにはどうしたらいいか?
Bグループ(大人)「ヨン様」に「浜頓別を次回映画のロケ地に選んでもらう」ためにはどうしたらいいか?
というテーマで劇の台本を作り、演じてもらいました。

大人グループの劇の様子
大人グループの劇の様子

各グループともわきあいあいと話し合いながらワークシートを埋めており、作業しやすい環境を作るのには成功したと思います。特に大人グループが劇などを頑張ってくれ、高校生も刺激を受けていました。ただ、高校生側からはどうしてこれが町づくりにつながるのかわからないなどの意見も散見され、狙いの共有をもっと丁寧にやるべきだったと感じました。

5月18日ワークショップ

ワークショップポスター
ワークショップポスター

8月のはまとん魅力発見プログラム本企画に先立って、5月18日(月)の放課後に浜頓別高校の生徒たちを対象に、町の「観光コース・デートコースを考える」というワークショップを開催しました。

具体的には、今の町にはない施設を一つ新設し、その施設を含めて町内を親しい人とともに徒歩や自転車で回る5時間のコースを考えてもらい、その中で町の中にある身近な魅力や今の町がこうなったらもっと良くなるという点について考えてもらいました。また、より高校生に興味を持ってもらうために、この日のために特別に町の現況模型を用意しました。最後に班ごとにコースを披露する際は模型の上に旗を立てて説明してもらいました。部活等の忙しい中、総勢30名強の生徒が参加してくれ、浜頓別の魅力をともに考えました。

当日の流れ

当日は環境三四郎のスタッフ5名と中頓別で地域作りのNPOをしている方2人が進行に当たりました。予想を上回る参加者に戸惑い半分の運営でした。その他、多くの浜頓別の方々にも手伝っていただき、プレスの取材もありました。

スケジュールは15時40分から18時までの2時間強ほど。初めに今回のはまとん魅力発見プログラム2009の説明をし、続いて今回の「観光コース・デートコースを考える」ワークショップの説明、そしてチーム毎に別れてもらって、コースを1時間ほど考えてもらい、その後発表。最後に優秀な案を出した班には商品として東大グッズを贈呈しました。

案を考え出す当初は何をすればいいのかなかなか分からないといった顔で戸惑う生徒も多かったものの、「普段良く行く場所は?」「町にどんな施設があったらいい?」と話し掛けていくと、徐々に要領を得た様子で、「クッチャロ湖の夕日が見える喫茶店が欲しい」「マックでおしゃべりしたい」「アメニティ公園のそばの緑道を散策したい」「ここのゲームセンターのUFOキャッチャーをしながら私のハートもキャッチしてもらう」などと話が盛り上がりました。


チームは全部で6班で出てきた案は以下のようなものでした。(以下コース名(新設する施設))

1.森林を愛そうスニーキングコース(遊歩道)

学校→草原(レストラン)→遊歩道(球場の近くの森林を残しつつ新設)→クッチャロ湖で夕日を見て→足湯

2.愛をはぐくむロマンチックロード(ファーストフード店)

学校→マック(新設)→遊歩道・アメニティ公園→ゲームセンター→クッチャロ湖

3.白鳥の愛 コース(喫茶店)

バスターミナル→アメニティ公園→クッチャロ湖→クッチャロ湖の見える喫茶店(白鳥のカプチーノ)

4.映画館コース(映画館)

ララック(スーパー)→映画館(おっぱいバレーを観る)→プリクラ→クッチャロ湖の夕日を観る→ウイングで夕食(ビーフカレー)+入浴

5.まったりしながらクローズ観るコース(映画館)

家で遊ぶ(ゲーム)→お祭り→公園→映画館(クローズを見る)

6.ラーメンを食べて緑道へ行くコース

ほっこり亭(ラーメン屋)→緑道


どの班も高校生らしく、コンビニやファーストフード店、映画館など都会にある施設が浜頓別にも欲しいと素直な気持ちを表していました。一方で、多くの班がコースにクッチャロ湖の夕日を見ることを組み込んだり、町中央部にあるアメニティ公園やその周辺の緑道など、町の自然にも着目していることが印象的でした。

模型を前に自分たちのコースを説明する高校生
模型を前に自分たちのコースを説明する高校生

最後に教頭先生から総評として、「生徒は卒業と同時に町を出てしまうが、町の良さについて離れてから初めて気づくことが多い。今回のようなイベントを契機に、今この町にいる間に町の魅力についてもっと気づけたら、将来にわたって大きな財産になるでしょう。」とのコメントを頂きました。

反省点

今回は予想以上の高校生が参加してくれたため、スタッフの人数も少なく周りの人たちにかなり手伝ってもらいましたし、準備していた備品もギリギリで嬉しい悲鳴を上げていました。また、コース発表後のまとめも、不十分なものであったと思います。準備は大幅な余裕をもってやっていかないといけませんね。

デートコースを考えると言うことで盛り上がった反面、町の魅力についてまではなかなか考えが及ばなかったかもしれません。確かに、映画館やファーストフード店などがあった方が便利なのは分かりますが、それらは客が入らないと成り立たず、本来はこっちの都合では好き勝手出来るものではありません。そこらへんのことも、きちんと考えてもらった上で、本当に浜頓別の町に相応しい観光・デートコースはどのようなものなのか、ひいては町の魅力とは何なのか、考えてもらえればよかったと思います。